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寺社の装飾彫刻 書籍紹介サイト
壮麗なる超絶技巧を訪ねて
寺社の装飾彫刻
日蓮宗寺院
今まで1300寺社以上を取材をしてきた。(中略)各宗派の寺院を取材して目を引いたのが、日蓮宗寺院の欄間だった。
他の宗派の寺院に比べて宗祖の一代記の欄間が多いことに気が付いた。それは日蓮の生涯があまりにも劇的であったからだろうか。
(若林純「あとがき」より)
身延山久遠寺、柴又帝釈天、藤沢龍口寺、日蓮宗寺院には見事な彫刻が遺されている。それは江戸の法華信仰と木彫師の職人技によって生み出された究極の素木彫刻であった。著者渾身の傑作写真600点と解説を載せた、伝承や歴史にも触れられる貴重な一冊。
2016/3/14(月)
神奈川新聞 文化面で
紹介されました!
定価 3,780円 / B5変型・199頁 / ISBN 978-4-8170-5094-6
寺社の装飾彫刻
我が国の木彫刻は、「仏像彫刻」と「建築彫刻」という大きな二つの流れで育まれて来た。建築彫刻は安土・桃山時代頃から装飾豊かな建物が造られるようになり、その頂点になった建物が日光東照宮である。日光東照宮は一時、外国人建築家の偏見によって桂離宮や伊勢神宮に比較して過飾で無価値な建物と酷評されたが、現在では再評価がなされて、江戸時代の大工や彫工たちによって彫られた超絶なる技巧に関心が示されるようになった。
ファインダーを覗くと、そこには大迫力の巨龍や獅子がいた。
瀧を登る鯉、象、兎、鷹、鶉、鳳凰がいた。
大勢の唐子たちが楽しげに遊んでいた。
いままで漫然と眺めていた相手がこれほどまでに素晴らしいものだったのか、と圧倒されそのときの感激を抱えたまま、数年に渉って、日本列島の寺社彫刻を撮り歩いている。この写真集シリーズが、わが国の彫刻芸術への多くの人びとの関心を呼ぶきっかけになればと願っている。
『寺社の装飾彫刻』 撮影・構成 若林 純(わかばやし・じゅん)
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